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2024年03月29日
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白山 大白水谷 20140907

2014年09月10日
土曜の午後から雨が降り始め、丹後を出発する頃は土砂降り状態。京都府北部には土砂災害警報が・・・
そんな雨の中、しんちゃんと本屋さんと僕の3人を乗せたFレンディは、つい最近に全線開通した舞鶴若狭道を東へ向けて突っ走る。

午前0時前に雨の白水湖畔に到着し、駐車場脇の東屋の一角で雨音を肴に深夜の宴。
周りは登山客の車でイッパイだ。

明日は前線が南東へ下がって早朝には雨は止み、曇りのち晴れの予報。
白山近辺は土曜の日中はあまり降ってなかった様子だが、谷が増水していない事を願って1時半頃に就寝するzzz・・・


朝一の大白水谷

6時前に車から出ると雨は止んでいた。
周りでは大倉山登山道から白山を目指す人達が次々と出発している。
僕らも準備を済ませて、やる気満々で大白水谷に掛かる橋まで車道を進み、恐る恐る谷を覗き込む。
ここで谷が濁ってたり瀑流だったりしたら引き返すつもりだが・・・
よかった!・・このまま沢装束での世界遺産白川郷観光は免れた(笑

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7時20分入渓。
話しには聞いていたが、この谷の水は岩には湯の花のような白い成分が付着していて、温泉成分が濃いとかで青みがかった透明の独特な色。

朝一の冷たい水の流れのゴーロを黙々と暖機運転しながら進むと、8時に転法輪谷との二股に到着し小休止。
先ほどまでは頭上の雲は低く厚かったが、ここまで来ると雲に透けた太陽が谷を照らし明るくなってきた。
これから進むべく大白水谷を見ると、少し進んだ辺りから角度が増し次第に両岸が迫ってゴルジュとなっている様子。初めて訪れる谷に足を踏み入れる、このワクワク感と緊張感が好きだ。


大岩が重なる6m

傾斜が増してくると転がる岩も徐々に大きくなってくる。
8時12分、滝のお出まし。4~6mくらいの滝を3つほど簡単に越える。


3連に落ちる滝群

見上げると滝が連なる絶景!
先ず最初の5mはシャワーで中央を突破。


8mを登る僕(しんちゃん提供)

続く8mは念の為ロープを出す事に。3人の大ジャンケン大会にて勝利した僕がリード。
右の岩壁を登るが岩が脆い。甘効きのハーケンでランニングを取って最後は水流の中を抜けた。
僕がリードで脆い岩と戦い、本屋さんがビレイしてくれている頃、しんちゃんは滝壺の中で何ともまぁイイ事があったそうな(何かはナイショ)



3つ目の豪快な25m。


25mの脇にロープを伸ばす本屋さん

さらに続く25mはジャンケン2番手の本屋さんがリードで左を登る。
見た目にも特に難しそうにはないが、上部はやはり高度感があり楽しめた。
最後に登って来たしんちゃん、とある大人の事情により懸垂で1/3程下りて2度も楽しい思いをしやがった。いろいろとイベントの多い奴だな(爆


2段15m

谷が少し広がって2段15mが続く。直登しようと試み右脇を登るが中盤からいやらしくなって草の中に逃げた。
この頃には天気はすっかり回復し、太陽が顔を出して広く明るい谷を更に開放的にしてくれる。広い谷はこうでなくっちゃ。
その後も2~4mくらいの小滝がどんどん出て来る。しかもその全てが直登できるから楽しすぎるっ♪♪


水には出来るだけ浸からない本屋さん
 

寒さに弱いが負けずに泳いで取り付くしんちゃん。





釜を持つものも多く、へつったり飛び込んで泳いだり、取り付いたら頭からシャワーを被って冷水に耐えて越える。
それぞれがそれぞれの越え方で楽しむのが沢登りの作法。


岩間の15m

行く手を岩間の奥にかかる15mに阻まれる。
ここは右のフェイスをフリーで越えた。


幅広な5m

温泉成分が濃くなってきたのか?流れの中の岩の白い付着物が濃さを増してきた。
そして目の前に立ちふさがった幅広の5mは白い滝となって落ちている。。
ここはシャワーで直登する。


白い末広がりの7m

これは左の壁をフリーで越えたが、上部が少し緊張した。


2条6m

2条6mを越えると滝場は落ち着き、しばし大岩の間の小滝程度のゴーロ歩きとなる。


地形図を確認する二人

11時10分、1800m付近の二股へ到着し早めのランチとした。
このまま谷を進むとやがて草原となり、室堂平へ飛び出して御前ヶ峰に登頂できる。
それにはあと4時間程度を要するか?
下山の時間と丹後までの帰りの時間を考えると、やはり一泊したいところだ。
我々にはそんな時間は無いので二股を左に取り、大倉山より少し室堂寄りの鞍部を目指す。
前半は傾斜のある流れの中を快適に進む。


振り返ると三方崩山

途中の二股を左に進む。
徐々に谷は雑木に覆われ、谷の中が進みにくくなったので左岸の藪に逃げるが、ここまでにルートファインディングのミスに気付いていなかったので後で苦労する事になる!
帰宅後に地形図をよく確認すると二股を過ぎたら左へ左へと進まなくては鞍部には向かわない。
結局南極、草付きの滑りやすい斜面を登ったり、危うい岩場をトラバースしたり、藪をひたすら漕いだりして、12時40分に目的の鞍部より標高で90m上部の登山道に飛び出した。
あとは高速道路のような登山道を進んで大倉山近くの避難小屋で沢装束を解除。


下る尾根の向こうに白水湖が見えた。


白山御前ヶ峰が雲から出そうで出ない

本屋さんから植物のレクチャーを受けながら長い尾根を下る。
後半は小走りで真新しい丸太の階段を飛ばして14時30分に綿帽子が舞う駐車場に帰着した。

お楽しみの温泉は白水湖畔ロッジが運営する露天風呂に。
白水湖の直ぐそばにあり、源泉掛け流しロケーション抜群の露天風呂で、浸かる値打ちは十分に有りですな。

白水湖は丹後から向かう場合、高速を使うと南周りでも北回りでもかなり大回りとなる。
帰りは特に急ぐこともないので、真ん中のルートの九頭竜街道を走って高速代を少し浮かし、のんびりと帰路につくことにした。

丹後を出るときはちょっと心配もしたが、マズマズの空の下で楽しい山行となった今回の大白水谷。
人生は長いようで短い。同行していただいたお二人に感謝!
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