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2024年11月22日
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台高 三之公川 明神谷 20141026

2014年10月30日
ここ10日間ほど仕事でうまくいかない事が続き落ち込んでいた。そこに数年前に退職した先輩の訃報があったり、更に追い打ちで書類上重大なミスを犯していることが発覚して精神的にボロボロになって週末を迎えた。
土曜は義父の一周忌のミサで教会へ。神父さんの説教で「生きるという事は辛くて苦しい事なのです云々」の話に、偶然にもこんな時に有り難いお話を・・と思うと同時に、こんな時に何かにすがりたい人は宗教に走るんだろうかと思ったりしたのであった。。

そんな土曜の夕方、いつもより早めの出発でしんちゃんのFレンディに乗り込み一路吉野へ向かう。21時過ぎに三之公川の林道終点付近に到着し、立派なバイオトイレの脇から河原に下りて、焚火と焼肉の宴会が始まった!
今シーズンは諸事情が重なり泊りの沢山行が出来なかったので、これでお茶を濁しておこう・・との目論見だ。(苦笑


拍手[2回]



とまぁ当日までの前置きが少し長かったけど、10月も終盤の26日は今シーズンの沢納めとなるであろう三之公川明神谷(馬ノ鞍谷)へ。

朝6時50分に車から出る。先週ボロボロになった僕の心は昨晩の焚火と焼肉で少しは癒されたかと思いきや、そちらも実際の空も曇り空。プラス二日酔い。もひとつおまけに夜遅くまで続いた焼肉は、中高年に完全に仲間入りした僕の胃袋には少々きつかったようだorz
胸が悪くて朝食も喉を通らない・・3つ入りの稲荷寿司から1つだけ取って何とか胃に流し込む。オエッ・・
しんちゃんはと言えば・・おぉ相棒よ、君も胃もたれ&二日酔いか・・・(汗
のろのろと準備を済ませ、林道終点まで車で移動し駐車した。

ここから支流の明神谷に下りて8時02分遡行開始っ!しかし二人とも足取りは重い。
入渓しばらくは巨岩が重なり合う渓相。これををすり抜け岩間の小滝を越える。

 
明神谷出合

その後しばらくゴーロばかりの、あまり変化のない歩きが続く。のろのろと進み一向にエンジンが掛からない。

 
精霊の宿る古木?

谷のど真ん中に釜と小滝。そのすぐ上には巨岩と古木が鎮座している。
静と動。
じっと構えて、まっすぐ進み、大きく受け止める・・・何かを僕に諭してくれようとしているのか?

8時36分、キノコ谷出合。
さらに特に大きな変化のないまま黙々と進むとその姿が前方に見えてきた。

 
明神滝40m

初めて見る明神滝は素晴らしく端正な滝だった!落ち口から真っ直ぐに滝壺に向かって落ちている姿は実に美しい!
しばらく言葉も無く見惚れていた。
さあ、調子は上がらないが先へ進もう。
右岸のルンゼをヒーコラいいながら這い上がり、右の壁にルートを見出すも途中で垂壁に阻まれ後戻り。更にルンゼを登ると立派な登山道に。最初からこれを目指せばよかったのに。

 
明神滝の落ち口

滝を高さではるかに越えたら道と別かれ、斜面を下って落ち口の少し上へ。
落ち口に立ってみたい衝動に駆られるが、そこに行くには淵を数m泳ぐか5m程を懸垂で下りるかの選択を迫られた。また次の機会があればと今日のところは止めておいた。

ここからやっと沢登りらしくなってきやがった。

 
二ノ滝 8m

直ぐに出てきた二ノ滝は手も足も出ず、左岸のルンゼを少し登り、斜上して木登り木下りして小さく巻く。
小滝の連瀑を越えると10時丁度に二股に。ここがカクシ平谷との出合。
地形図には出合った直下に滝マークがあるが、実際には何とも穏やかな渓相。。
時々地形図の間違いを発見する事があるけど、間違い探しを一つの趣味としている人もいるそうだ。

 
巨岩が張り出す4m

小さな釜のある4mは右から巨岩が張り出しずぶ濡れ必至。
エンジンのかからない僕が右から巻きにかかってると、相棒はやっと調子が上がって来たそうでおもむろに釜に入って取り付いていた。

 
2条9m

続く2条9mは階段状の左から簡単に越える。

 
3段25m

するとそれは突然目の前に現れた!
両岸が立って岩の切れ目の奥からドードーと水が落ちるが、流木があって2段目の奥がどうなっているのかさっぱり見えない。

 
一段目に取り付く

うーん、、巻くか?でもどこ巻くのよ?巻くのも大変そうだぜ。
って事で先ずしんちゃんがフリーで取り付き、一段目の扇状を簡単に直登。狭い溝状を登り切った所で相棒は上を見上げている。

 
2段目上部から3段目を見上げる

ここで僕のエンジンの調子がいきなり戻った。まるでキャブのセカンダリー側が開いたような勢いでだ。
手がかり足がかり豊富な下部を半身シャワーで越え、上部は流れをまたいで右側を越えたが抜け口は被り気味となって悪く、たまらず溝から右外へ飛び出して滝上へ抜ける。

 
シャワー中のしんちゃん

落ち口から見下ろすが途中が全く見えない。
徐々に赤ヘルが見えて来ると、さすがのしんちゃんは最後まで流れを外れず、ずぶ濡れのど真ん中直球で完登っ!
よーやるわ。

更に斜滝二つを越えたら10時46分二股に到着。
ここは右から来る本谷を見送り、左の馬ノ鞍谷へ。

 
2条6m

本流から分かれてもまだまだ水量は豊富だ。
2条6mは相棒は右側の課題を登るが、僕は再びエンジンの調子がイマイチに・・・
左から小さく巻く。

 
6m

これもしんちゃん登ってたよなぁ。僕は登った記憶ないし・・
この6mを越えると谷が岩屑や流木で埋め尽くされ、流れが消えた。
右の斜面が崩壊して谷を埋めたようだ。
ヒーコラ喘ぎながら足を進めると、前方から再び水の流れる音が聞こえて安心する。

 
3段ナメ6m

そして出てきたのはナメ滝6m。ここは行っとかんとアカンでしょう。
快適に流れの中を直登する。
時間は11時47分、滝上で落ち口の向こうに広がる景色を眺めながらランチの時間とする。
しかし食欲が無い・・っていうか昨夜の肉がまだ消化できていないのか?全くお腹が空かない。
朝の残りの稲荷寿司2個を無理やり胃袋に押し込んでランチは終わり、予定してた食材はお持ち帰りした。

さぁ、そろそろこの谷のフィナーレ。滝上の二股を左に取り、徐々に流れが少なくなった谷を詰めると右の斜面から水が湧きでている。完全に流れが消えた階段状の溝を進み、柔らかい落ち葉の急斜面を登ると全く藪漕ぎ無しに尾根上にたどり着いた。
更に尾根上の踏み跡を100m程進んで12時29分、馬ノ鞍峰1177.8mに到着。


馬ノ鞍峰1177.8m

三方から来る細い尾根に支えられた静かなピークでスニーカーに履き替えて、展望はイマイチなので休憩もそこそこに下山開始!
ルートを西へ取り、テープを拾いながら薄い踏み跡を追いかける。
Co950m付近の目印を左に折れて斜面に続く所々不明瞭な道をずんずん下っていく。

13時14分、三之公行宮跡の石碑があるカクシ平に到着。
ここは後醍醐天皇の子孫が北朝の手から逃れ「いつの日か南朝の復活を!」と隠れ住んだ御所の跡で、三之公とは三人の皇子の事だそう。
この先は今でこそ整備された歩きやすい道だったが、谷からかなり上の斜面に付けられた一歩間違えば谷底に真っ逆さまな道。当時にもこの道を通ってあのような山奥に逃げ隠れたのだろうか?その気持ちを察すると感慨深いものがある。

左にカクシ平谷に掛かる2条の滝が樹林の間から見え隠れする。結構高さのある滝のようだ。
さらに進むと見覚えのある滝や淵が出て来た。そして明神滝の落ち口も。そこからしばらく進んだ辺りに明神滝下へ続く滝見道があったが、帰宅後にガイド本を確認して判明したのは明神滝まで登山道を使って登るってこと。明神谷下部は遡行の対象になっていないっ!?だから退屈なゴーロ歩きが長かったんだ・・・まぁええか。
カクシ平から黙々と進む事約50分、14時過ぎに林道終点へ到着。お疲れさんでした。

入之波温泉山鳩湯に浸かり帰路につくが、秘湯ブームか?僕らが帰るころに観光バスが2台も並んだ。今頃は芋の子を洗うどころぢゃない混雑だろうな。

さぁ、心のリフレッシュは出来たかな?明日から気持ちを入れ替えて頑張ろう!
しかし未だお腹空かないし・・・
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Comment
No title
今年はずいぶん遅くまで沢三昧でしたねえ!

しかしながらお釈迦さんもこう言ってます。

”生とは苦なり”

これは、生老病死(四苦)は自分の思い通りにならないといった意味だったと思いますが...

まあ人それぞれ、いろいろありますわ。

さらに、お釈迦さんの弟子へ向けての臨終の言葉...

”すべて(楽も苦も)は過ぎ去るものである。怠ることなく修行を全うしなさい”

ちなみに私は誰も信じておりませんが...(笑)






まいどです
コメントありがとさんです!

>今年はずいぶん遅くまで沢三昧でしたねえ!

何だか今年は(今年も、か?)天候に振り回されたような気がして・・まだまだ行きたいですが、やっぱ寒さには勝てませんねェ。

>しかしながらお釈迦さんもこう言ってます。
>”生とは苦なり”

いやはや、神父さんもその事言ってられました。
カトリック教会でお釈迦様の話を聞くのが何だか不思議な気持ちだったけど・・

>”すべて(楽も苦も)は過ぎ去るものである。怠ることなく修行を全うしなさい”

有り難いお言葉・・日々精進・・m(_ _)m

今夏は機会を逃したけど、また近いうちにご一緒しましょう!!
その時は座禅でも組みますか?
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